2010年3月10日
科学哲学の見解
科学哲学には、科学と疑似科学の境界を決定する境界設定問題(線引き問題)がある。この問題について詳細な探求を行ったウィーン学団は、論理実証主義を用いて既存の科学を検証した。その結果、「あらゆる理論の中には、必ず未実証の部分が含まれている」ため、存在する全ての科学は「最終的には疑似科学と区別ができない」という結論に達した。
故に、現代の自然科学では、少なくとも人間によって合理性が認められる理論を「今のところ正しい(正しい可能性が高い)」と仮定し、それ以外の理論を「正しくない(正しい可能性が低い)」とする考え方が一般化した(→仮説)。一方で科学の世界ではある時代に当然とされた前提が後代に覆ることがある。また法則は有効範囲がどこまでなのか、事前には予測がつかないことも多い(科学哲学者スティーヴン・トゥールミンの『科学哲学入門』(1953)における指摘など。「法則」の記事に解説あり)。
政治や学界権威の影響
現実的な側面では、政治的な理由などで「正しさ」が決定されることもあり、旧ソ連におけるルイセンコ説が例として挙げられる。
また学会の権威や、科学雑誌や専門誌の編集者の影響を指摘する者もある。それによれば、科学が制度化された現代における専門学会は専門分野の利益擁護団体的な性格を有する場合があり、多くの科学者はそれぞれの学会に所属するようになると、科学界全体ではなくて、その個別の学会の立場や権益に忠実になるとされる。これに対し、新規性のある研究分野は既存の体系に整合しない場合があり、査読者が十分な価値を認めない場合には学会に受け入れられない、すなわち専門誌が論文の掲載を拒否することがある。この結果として新規な研究分野のための新しい専門学会が組織される場合もあるが、他方で研究が放棄される場合もある。中には、長年放棄していた研究について学会の世代交代の後に発表の機会を得、最終的に業績が評価された科学者の事例を紹介している書籍もある。だが、学会の権威者や主流派がその時代に信奉している理論(あるいはそのグループにとっての"ドグマ")と異なることから拒否され、結果としてそのまま永久に葬り去られてしまう科学者もいる。
反証主義
1934年、科学哲学者のカール・ポパーは『科学的発見の論理』で、反証主義の考え方を展開し、反証が可能であるという意味の「反証可能性 (falsifiability)」をもつ理論を科学とした。「反証が不可能」な理論は、科学では無いとして線引きされる、という考え方である。
しかし、この反証主義の理論は、100%の再現性を求めるため、1度でも反証された理論を認めないという欠陥がある。このため現在の科学哲学では主流の考え方ではない。たとえば、ポパーの元で学んだラカトシュ・イムレは、ハードコアの考え方を展開し、多少反証が出た場合も有効であるとした。また、ある理論が反証された後に後付けの説明を行うアドホックな仮説が行われることがあり、これは反証主義では認められないが科学的発見においてはしばしば行われている。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
疑似科学への批判についても勉強したいと思いました。
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